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STATUE
チベット仏教の仏像は、サイズや材質も様々で、丈夫な金属から、粘土や石膏のような壊れやすい材質で作られているものもあります。タンカ絵師の仕事のひとつとして、こうした仏像の彩色、または彩色面の修復・再彩色をすることがあります。
最も一般的に流通している仏像の一つに金属製の像がありますが、お寺や仏教センターの本堂などに祀られる仏像の中には、より柔らかく脆い素材で作られた像も多くあり、こうした像には極めて細かな造形が多く含まれるため、絵師は彩色の際に細心の注意を払う必要があります。
彩色の様式は実に多様で、像全体を鮮やかな極彩色で仕上げるものもあれば、主に金箔を基調とし、顔や髪などの細部のみを選択的に彩色するものもあります。
タンカの制作においては絵師が一から全体像を描き出すのに対し、仏像の彩色ではすでに形作られた顔などに施すことになります。
多くの場合、絵師は仏師の作り上げた形や表情を尊重し、できる限りそれに沿って自然な仕上がりを目指しますが、時には、彩色する仏像の状態に合わせるため、または依頼者の特別な要望に応じるために、微妙な修正が加えられることもあり、その際には尊格の様相や特徴を考慮しつつ、可能であれば高僧からの指導を受けながら作業を進めます。
修復や再彩色の場合、元の表情を保存するか、新たに描き直すかは、修復開始前に仏像の状態をよく観察したうえで依頼者と慎重に話し合われます。※ここに紹介されている仏像はすべて仏師によって制作されたもので、彩色作業のみをタンカ絵師西 洋児が担当しました。






